先月末に、某B******社のルーターでボット感染が報告されたというネットニュースを見た。自宅で該当する品番の製品を使用していたため、急いで設定確認・パスワード変更・ルーター再起動などの対応をした。元々問題なかったのかその甲斐あってか、私の回線は恐らく被害がなかった(と信じたい)。
とはいえ、既にサポート対象外のルーターを使い続けるのは危険なので、これを機に買い替えることにした。
NEC Aterm WX5400HP
2022年発売、Wi-Fi6対応の機種である。NECのAtermシリーズからは、先月Wi-Fi6E対応の最新機種(WX5400T6)が発売された。しかし新商品は未知数だし、そこまで高性能なルーターは求めていないので旧商品にした。
同封されている「つなぎかたガイド」(サイト上でも閲覧可能)に沿って設定し、ネットに接続した。これで接続できたと思われたが、奇妙な現象が起きた。
GoogleとYouTubeにしか接続できない
GoogleとYouTubeには接続できるが、その他のサイトには接続できないという謎の現象である。ルーターを再起動すると接続できるようになるが、しばらくするとまた接続できなくなってしまう。
Googleで検索できても検索結果の先には飛べないので、YouTube動画で調べることにした。
IPv6接続はできているが、IPv4接続ができていない
こちらの動画によると、これはIPv6接続はできているが、IPv4接続ができていない状態だという。Google、YouTubeなど一部のサイトはIPv6対応しているため閲覧できる。しかし、その他多数のサイトはIPv6対応していないためIPv4接続でないと閲覧できない。
対策として、
- PCのWiFiのプロパティ「インターネットプロトコルバージョン(TCP/IPv4)」のチェックを入れる。
- モデム・ルーターを再起動する
- IPアドレスを強制手動入力する
の3つが挙げられていた。
しかし、これらの方法をすべて試みても解決できなかった。これで駄目ならプロバイダにお問い合わせを(ルーターがプロバイダに対応していない)ということだが、いくらなんでもそれはないだろうと思い、さらに調査を進めた。
Atermのサポートサイトによると、
IPoE(IPv6)接続にプロバイダ提供機器が対応している場合、Atermの接続設定が未完了であったり、間違って設定が完了していても、IPv6接続に対応した一部のWebサイトに接続が行える場合があります。
ただし、その場合はIPv6接続に対応していない従来(IPv4接続)のWebサイトには接続を行えません。
Atermに付属のつなぎかたガイドをご覧になりながら、設定を最初からやり直してください。
「設定を最初からやり直して」とあるが、そもそも正しい設定が分からんのだよ…
ルーターの設定を変更する
ルーターの設定をしてから半日経ったところで、やっと糸口が見つかった。
ただし、要注意なのは光回線終端装置(ONU)がルータ機能を持っている場合、光回線終端装置(ONU)とルータモードがオンのルータが二重ルータになってしまいます。二重ルーターの状態を続くとネットワーク回線に負担をかけ、速度が不安定で接続できなくなります。
知らないと損の「ブリッジモード」と「ルーターモード」違いについて解説しよう | Ruijie Networks Japan
自宅では、回線業者からモデムとルーターをレンタルしていたのだった。
どうりで、いくら探しても設定画面に「接続事業者/プロバイダ情報の設定」を入力する項目が見当たらなかったわけだ。
取扱説明書の冒頭にもちゃんと書いてある。尤も、読んだところで知識がなかったら理解できないが。
こちらがやることとしては、ルーターにWi-Fiを生やすだけ。一旦機器の電源を切り、モードを「RT(ルーター)」から「BR(ブリッジ)」に変更して「設定を最初からやり直」すと、無事接続することができた。
ちなみに、今まで使っていたルーターの設定は…
実は10年以上前にも似たようなことがあった。NEC AtermのルーターでWi-Fi設定した時にインターネットに繋がらず、某B******社の製品に換えて設定したら繋がったということが。今思うと、あれは機器の初期不良ではなく、二重ルーターが原因だった可能性が高い。
それ以来、ルーターのメーカーは某B******社にしていたのだった。そして、今回のルーター交換前まで使っていた某B******製機器の設定はというと…
ブリッジモードにしなければならないのにルーターモードになっていた。にもかかわらず、何事もなくネットに接続できていた。下のボタンが「AUTO」になっていたから自動で判別していたのか?
しかし、ルーターモードかブリッジモードかといった簡単なことは、ITパスポート合格者なら速攻で分かるんだろうな。資格持ちでない私には分からなかった。ITパスポートは簡単と言われている*が、こういう時に役に立つだろうから侮れない。
* あくまで「バリバリのITエンジニアにとっては」だろう
終わりに
ボット感染対策として、今やることと将来のためにやることがまとめられている。
今回は某B******社の製品でボット感染が確認されたが、他メーカー製であってもWi-Fiルーターの脆弱性が話題になったら、再起動や再設定などの対策をすることが必要だという。
パソコンのOSに定期的なアップデートがあるように、Wi-Fiルーターにもファームウェアのアップデートがある。そして古いパソコン・OSが危険なように、サポートの切れた古い規格のWi-Fi機器も危険だ。これからはWi-Fiルーターも定期的にチェックしたい。