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はじめに-クリエイターパソコンの条件
「Microsoft Surface のノート PC からクリエイターパソコンを選んでみる」でも書いたが、Adobe Creative Cloud のアプリケーションを楽に作動できる環境として、以下の条件に絞っている。
- CPU:Intel Core i7* / Ryzen 7
次点 Intel Core i5* / Ryzen 5 - メモリ:16GB 以上
- ストレージ:512GB 以上(SSD)
- GPU:GeForce RTX 3000** 以上
- 最新は第13世代(2024年2月現在) ** 2020年発売、RTX 2000からの正統シリーズ
さらに、OS は Windows ディスプレイは 15.6 インチという条件で候補を絞った。
BTO パソコン
BTO パソコンは、何といっても低価格で高スペックの製品が手に入るのが良い。ただし、パソコンの外観・デザインもこだわる人にとっては、そのシンプルなデザインが少し物足りないかもしれない。
ドスパラ Raytrek R5-RL5
- CPU:Intel Core i7-13700H(第13世代)
- メモリ:16~64GB
- ストレージ:1~4TB(SSD)
- GPU:NVIDIA GeForce RTX 4050
「クリエイターPCのスタンダード」と謳われているとおり、Adobe CCの推奨スペックを満たしているノートPC。
メモリは 64GB まで選べ、GPU は GeForce RTX 4050 を採用。15.6インチでありながら2.2kgと軽量で、マルチディスプレイ対応のクリエイター向けパソコンである。
マウスコンピューター DAIV Z6-I7G60SR-A
- CPU:Intel Core i7-13700H(第13世代)
- メモリ:32GB~64GB
- ストレージ:1TB~4TB(SSD)
- GPU:NVIDIA GeForce RTX 4060
液晶画面は16型。ストレージがM.2 SSD+従来のSSD合わせて最大8TBまで選択可能とかなりの高スペック。お値段も、カスタマイズ無しで税込28万円台とお高め。
マウスの場合は、スタンダードなクリエイティブPCは持ち運び可能な14型、さらに高性能クリエイティブPCに振り切っったのが16型という印象がある。
FRONTIER XNRシリーズ
FRXNR714/A
- CPU:Intel Core i7-13700H(第13世代)
- メモリ:16GB~64GB
- ストレージ:1TB~8TB(SSD)
- GPU:NVIDIA GeForce RTX 4060
FRONTIERのノートパソコンFRXNA714 シリーズは、A~Cまでの3種類がある。スペック的にはドスパラ Raytrek R5-RL5と近い。いずれも受注生産。
海外メーカー
海外メーカーのパソコンの価格は、国内 BTO パソコンメーカーと国内の一般パソコンメーカーの中間くらいという印象。デザイン面に注力しているメーカーもある。
Dell XPS 16
- CPU:Intel Core Ultra 7 155H
- メモリ:16~64GB
- ストレージ:512GB~4TB(SSD)
- GPU:Intel Arc グラフィックス または NVIDIA GeForce RTX 4050~4070
XPS 16は、16.3インチディスプレイサイズ。ドスパラ・FRONTIER パソコンシリーズと同スペックだが価格は高め。コストパフォーマンス優先ならばBTOパソコン、デザイン性を優先するなら Dell になるだろうか。
HP ENVY x360 15-fh パフォーマンスモデル
- CPU:AMD Ryzen 7 7730U
- メモリ:16GB
- ストレージ:1TB(SSD)
- GPU:AMD Radeon Graphics
HPの製品で条件を満たしているクリエイター向けノートPC。メモリとストレージはそれぞれ固定で増設はできないようだ。
Microsoft Office Home & Business 2021 デジタルアタッチ版とWPS Office 2 Standard Edition(ダウンロード版)がオプションで選択できる。
ASUS ProArt Studiobook Pro 16 OLED
- CPU:Intel Core i9-13980HX(第13世代)
- メモリ:64GB
- ストレージ:1TB(SSD)
- GPU:NVIDIA GeForce RTX 3000
Adobe Creative Cloudの無料利用権プレゼント対象のクリエイティブPC。GPUはNVIDIA GeForce RTX 3000と他メーカーより古めだが、CPUはIntel Core i9、メモリは64GBを搭載している。
Thunderbolt 4、USB3.2、HDMIなどのインターフェイスが備わっているので、様々な機器との接続が可能。
クリエイティブでも資料作成でOfficeを利用する機会は少なくないので、標準で Microsoft Office 2021 が付いているのはありがたい。
国内メーカー
大手もしくは大手企業傘下にある会社の製品で、全体的にBTOパソコン・海外メーカーよりも価格は高めである。一般・ビジネス向けが強そうだが、クリエイター向けパソコンに近いスペックの製品もある。
Vaio S15 ALL BLACK EDITION
- CPU:Intel Core i9-12900HK(第12世代)
- メモリ:16GB~64GB
- ストレージ:256GB~2TB(SSD)+ 1TB(HDD ※選択可)
- GPU:Intel Iris Xe Graphics(CPU 内臓)
2022年7月発売、VAIO S15シリーズのカスタマイズモデル。
GPUがやや物足りないが、CPUは「ゲーミングやクリエーション用途向けのハイパフォーマンスを実現する第12世代インテル Core Hシリーズ プロセッサーの最上位グレード」(公式サイトより)Core i9を積んでいる。作業内容にもよるがクリエイター向けと判断した。標準でブルーレイディスクドライブ搭載。
NEC LAVIE Direct N15(R)
- CPU:AMD Ryzen 7/5/3
- メモリ:8~32GB
- ストレージ:256GB~2TB(SSD)または256GB+1TB~2TB+2TB(SSD+HDD)
- AMD Radeon Graphics(CPUに内蔵)
2023年夏モデル。
LAVIE Direct N15(R)シリーズのカスタマイズモデルは、CPU・メモリ・ストレージの選べる幅が広く、メモリ・ストレージを積めばBTOパソコンにも匹敵する。CPU AMD Ryzen 7または5、メモリ16GBは欲しいところ。
「ライトなオンラインゲーム」が楽しめるレベルとあるので、複数アプリの立ち上げなどしない限りはAdobe CCも問題なく動作すると思われる。
カラーバリエーションは、パールホワイト・カームレッド・ネイビ―ブルー・パールブラックの4色展開でバリエーション豊か。見た目も重視したい人向け。
まとめ
以上、CPU・メモリ・ストレージ・GPU に注目してクリエイター向けパソコン(もしくはそれに準じた)の製品をピックアップしてみた。クリエイター向けの最低限ライン・お値打ちPCなので、複数ソフトを立ち上げたり、ゴリゴリに動画編集をしたい場合はさらに高スペックのラインが視野に入ってくると思う。
参考動画
「Core i7が良い」は間違い!正しいノートパソコンの選び方を解説します【予算5万】テレワーク在宅などビジネス向けコスパPCの紹介 - YouTube
ビジネス向けノートPCの選び方の解説動画だが、CPUなどの説明はとても参考になる。